我が部のイケメン担当である。色白細身の現代的イケメンハヤシ。
髪が長いときなんか
マジで女の子に見えるのでやばい。
小田原高校卓球部ではキャプテンを務めていたらしい。
ルックス良し、卓球もうまい。これ以上望めないと我々は思った。
彼が入部したとき、上級生は
「これで女子部員勧誘がもっとスムーズになるに違いない」
と舞い上がったものである。
しかしここには大きな誤算があった。
彼は、某M上先輩に負けず劣らずの
「ヘタレ」だったのである。
入部当初、彼はテコンドー部と兼部をしていたのだが、
半年くらいでヘタレて破門されてしまった。
意気込んで兼部に挑戦するものの、けっきょく続かず
ぬるま湯卓球部に落ち着く、というパターンは
山之内（混声合唱団）鬼多村（ローバークルー）以降３人目となる。
ハヤシがへたれて困るのはだれか。それは
平岡主将である。
彼には現４年生が卒業したあと、戦力的に
頼りにできるメンバーがハヤシしかいないのである。
マジで６部に落ちるという
絶体絶命の危機を感じる平岡主将はハヤシのヘタレっぷりを心配している。
その一端を彼のセリフを借りて紹介しよう。
平岡「 ハヤシの卓球はなにかが足りないんです。
平岡「 あいつは負けてもくやしそうじゃないんですよ。
平岡「 あいつ常にねむいとかだるいばっかり言ってます。
平岡「 ありえない、ハヤシ今週は週２しか学校来てないらしいっすよ。
どうだ。平岡主将の心配っぷりが伝わってくるだろう。
彼は小田原の自宅から通学しており、また教職科目を履修しているため１限目の講義が多く、
なおかつ海外旅行資金のため居酒屋で働いているため慢性的な睡眠不足である。
午前中のハヤシは
顔が真っ白で、
死んだ魚のような目をしていることで有名。
しかしここ最近は時間割をうまく組んだらしく月曜日金曜日はほぼ休日となったようだ。
ここで問題なのは卓球部のメインの練習も月曜日金曜日であること。
つまり彼は授業がないにもかかわらず
部活のためだけに小田原からはるばる学校にやってこなければならない。
この問題に対し、彼は非常にシンプルな答えを出した。
ハヤシ「 部活いきません。
おい〜、ハヤシ〜。それはないだろ〜。
練習きてくれ〜。
また、この大学はTOEICもしくはTOEFLで一定のスコアを取らないと
進級ができないきまりがある。
彼の英語はなかなか渋いものがあるらしく、部内
留年候補の筆頭として後輩の期待を一身に背負う。
てんこ「 ハヤシ先輩、留年してください！
ほらハヤシ。かわいい後輩がああいってるんだから留年するってのも悪くないぜ？
諏訪中行前々主将、
山之内孝前主将につづけっ！
ん？この流れだと留年するのは平岡主将なのか…
